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北海道新聞に弊社が掲載されました 2017.5.12

旭川とベトナム連携始動

 旭川市とベトナムの経済連携を探めるため、同国クアンニン省幹部や企業経営者ら21人が旭川市を訪問した。11日、正和電工を訪れ、バイオトイレなどの現地生産・販売を推進する覚書を交わした。12日には、旭川と同国の企業が共同で農業分野の事業に取り組む「農業コンソーシアム」の設立に向け、関係者が覚書を交わす予定で、旭川の企業が同国に進出する態勢が一気に整う。

 正和電工を訪れたのは、視察団のうち、同省人民委員会のダン・フィ・ハウ委員長代理や同国の製造業大手、機械保守管理業の経営者ら14人。同社は開発コンサルタント長大(東京)と協力し、2015年から国際協力機構(JICA)を通じてバイオトイレや浄化装置を輸出。環境や住民生活の改善に貢献してきた。
 両者は現地生産を進める上での課題を協議。橘井社長は、便槽内のおがくずを回すスクリューの製造が難しく、現地で先行して作られたトイレは不十分と指摘。「ベトナム製の問題がなくなるまで3~5年はかかる。バイオトイレの良さを伝えるため、日本からの輸出も併せて使って」と要望。ハウ氏は「技術や材質の問題もある。ベトナムに来て、指導や厳しい検査をしてほしい」と話し、現地生産への期待を伝えた。
 その後、正和電工と長大、ベトナムの2企業の代表が覚書を締結した。今後は15日にベトナムの技術者が正和電工を訪れ、製造法を学ぶ。同省は環境調査などを行い、小学校や農村部の民家、世界自然遺産のハロン湾の船場などでバイオトイレの設置を進める。
 長大は「バイオトイレの販売額は(正和電工が)国内でも最も大きい。おがくずを使っていることから汎用性も高い」と評価し、海外展開に期待を込めた。