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北海道新聞に弊社が掲載されました 2017.1.13

旭川の企業が技術普及、製品販売 農業分野でベトナム進出

 旭川商工会議所(新谷龍一郎会頭)は12日、2017年度に政府開発援助(ODA)などを通じて、旭川の企業がベトナムのクアンニン省に農業や環境分野で進出していく方針を、市内のホテルで開いた視察報告会で示した。会員企業が、国内外で事業を展開する大手開発コンサルタント会社の長大(東京)と協力し、同国で技術の普及や製品販売を進めていく。

 報告会には市内の経営者や、同省のグエン・バン・ドウック農業農村開発局副局長ら約50人が出席した。クアンニン省は同国北部に位置し、世界自然遺産のハロン湾がある。現在、農家の所得向上を図るための農業政策に力を入れているという。同会議所は昨年11月、現地の農場や市場、農業単科大を視察。農業技術向上や土壌改良、高品質な野菜の生産と販路確立など、同省から幅広い分野で協力が求められていることを確認した。
 現地では2015年から、国際協力機構(JICA)事業の一環で、バイオトイレ製造販売の正和電工が長大と協力して自社製品の設置を進めている。中小企業が単独で海外進出するのは難しい中、同会議所はこの取り組みをモデルに一層の進出を図る構え。今春には、少なくとも旭川の3社が最大で約5千万円の各ODA事業への参入を申請する見込みだ。
 また、政府系事業を終えた後も、採算性のあるビジネスとして続けられるよう、20年頃までに長大と旭川の企業が出資する現地法人を設立し、経営モデルの確立を目指す。
 報告会では、ドウック副局長が「旭川の企業と密接な連携が構築されることを期待している。日本企業はどんどんベトナムに進出してほしい」と話していた。