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あさひかわ新聞に弊社が掲載されました 2016.2.15

正和電工がベトナムでバイオトイレと浄化装置の普及・実証事業

 バイオトイレの正和電工がベトナムでバイオトイレと浄化装置の普及・実証事業を行っている。同社は2013年、外務省の委託事業としてジャイカ(JICA・国際協力機構)が全国の中小企業を対象に実施している海外展開支援事業への参加が認められ、ベトナムの世界遺産・ハロン湾などの水環境改善のため、バイオトイレと浄化装置を設置し、その効果を同国のクアンニン省が高く評価していた。

 普及・実証事業は昨年12月18日にスタート。2018年5月までの30ヶ月間、実施される。橘井社長ほか、同社社員が定期的に同国を訪れ、現地の人たちに装置の点検やメンテナンスを指導する。  同国には日本の大手企業数社がトイレ事業に積極的に参画している。それだけ東南アジア諸国は、排泄物による水質汚染が深刻な状況だ。

 橘井社長は「排泄物による水質汚染は東南アジアに限らず、世界的な問題だ。水が豊富な日本では水洗トイレが当たり前になっているが、世界的に日本のような水が豊富な国はまれ。飲み水をどう汚染から守るかが、重要な課題となっている。あの大富豪のビル・ゲイツの財団が世界のトイレの改善に4200万ドル(約50億円)を拠出して、排泄物の衛生的な処理と、資源として排泄物を有効活用するトイレの開発を促している」と力説する。

 同社が開発したバイオトイレはオガクズだけを使用し、水をまったく使わないのが最大の特徴。また、台所や風呂などの生活雑排水を処理する炭などを使った浄化装置は、沈殿槽と5つのろ過槽をつなげ、固形物を取り除き、汚水を浄化する。

 オガクズにしても、炭にしても、現地で簡単に入手出来る。橘井社長は「この普及・実証事業で、ベトナム国内でバイオトイレや浄化装置への需要が高まれば、日本から輸出するのではなく、現地の人による生産が出来る体制を考えていきたい。そうすると、現地で素早い対応が可能だし、雇用の促進にもつながる。技術協力は惜しまない」と将来を展望する。