有機物リサイクルシステムで持続可能な社会を
正和電工株式会社
自然の力で分解できない大量の糞尿は土壌汚染、そして環境破壊へとつながります。正和電工のバイオトイレシリーズはこうした問題の解決に取り組みます。 バイオトイレBio-Luxイメージ バイオトイレBio-Lux国土交通省認定・新技術NETIS No.HK040017-A
   
正和電工について バイオトイレについて バイオトイレ製品情報 その他バイオ製品情報 製品価格表 よくあるご質問Q&A 資料請求・お問い合わせ
 >>マスコミ報道(新聞・雑誌等)
about us
会社概要
ご挨拶
知的財産権
納入実績
受賞トピックス
受賞歴ほか
マスコミ報道
論文発表

正和電工株式会社
〒078-8271
北海道旭川市工業団地
1条1丁目3番2号
TEL:0166-39-7611
FAX:0166-39-7612
 

駆除シカやイノシシを微生物で分解

中部経済新聞 2019年12月6日

正和電工が処理装置提案強化

 正和電工は、駆除されたシカやイノシシなどの死骸を微生物の力で分解する処理装置の開発・販売を手掛けている。 微生物でし尿などを分解する「バイオトイレ」の特許技術を応用して開発。エゾシカ1頭を約2週間で骨だけに分解する。 このほど、東京都内で開催された展示会に出展し、製品をPRした。野生動物による農作物の被害に悩む全国の自治体に提案する。

1頭を2週間で骨だけに

 分解処理装置「CK-600型」は奥行き1.2メートル、横幅7.2メートル、高さ1.5メートル。価格は1,980万円。 中におがくずを入れて電動スクリューでかき混ぜると、おがくずに含まれる微生物が死骸を分解する。分解後に残るおがくずは、有機肥料として使える。
 分解の仕組みは、同社が20年以上前に開発したバイオトイレの技術を応用した。バイオトイレはおがくずに含まれる微生物がし尿などを分解処理し、においも残らない。 水を使わない環境にやさしいトイレとして全国の登山道や公共の場などに広く導入されている。 下水処理システムなどの整備が不十分な途上国にも導入実績があるほか、環境基準の厳しい各国からも注目を集めている。
 この技術を応用し、さまざまな商品開発に取り組んでいる。これまでに、段ボールを使った簡易型の災害時緊急用トイレや、生ごみの処理器などを開発した。 駆除シカ分解処理装置も自治体からの要請を受け、2012年に開発に乗り出した。 スクリューでかき混ぜる際に、骨により装置内部に傷がつかないよう強度を高めるなど、実証実験を基に改善を繰り返して製品化した。
 併せて、微生物が分解しきれない頭などの太い骨を処理する骨専用粉砕機も開発した。動物の骨を使うラーメン店などからも引き合いがあるという。
 本社を構える北海道では、エゾシカなどの野生動物が作物を荒らす獣害が深刻だ。駆除された動物の処理は従来、焼却するか埋めるかの2通りが主流だった。 同社の山上文直営業主任は、「焼却よりもコストを抑え、埋めるよりも短期間に処理できる新たな手法として提案したい」と力を込める。
 昨年から今年にかけて、同じく獣害に悩む福井県や宮城県など複数の自治体に導入されたほか、他県からも複数問い合わせがあるという。 販路拡大に向け、都内の展示会に出展し提案を強化している。

おがくずで駆除動物処理

読売新聞 2019年9月26日

旭川の正和電工 分解装置を開発

 水を使わないバイオトイレ製造販売の正和電工が、エゾシカなど駆除動物を分解処理する装置を開発し、道内外に売り込みを掛けている。 同社のバイオトイレの特許技術を生かし、おがくずのみで処理が可能で、環境に優しい装置として注目を集めている。

バイオトイレの技術活用
 分解処理装置は、おがくずに含まれる微生物が、し尿を分解するバイオトイレの仕組みを活用。酪農学園大学(江別市)の協力を得て実証実験に取り組み、商品化した。
 駆除動物の死骸をヒーターで加熱した処理槽にそのまま投入。金属製のスクリューを回転させて切断しながら、おがくずで分解処理し、水分を蒸発させる仕組みだ。 死骸は約2週間で消滅する。大型動物は太い骨が残るため、骨専用の破砕機も開発した。
 福井県大野市が昨年、全国に先駆けて装置2台と破砕機1台を導入。農作物被害が深刻なイノシシやシカの処理に活用している。 死骸の焼却処理費や埋設場所に悩む石川県輪島市、同県珠洲市でも導入を検討している。
 同社は1995年、バイオトイレを開発。し尿の9割を占める水分を蒸発させ、残る有機物の大半も微生物が分解する。 水を使わず、おがくずの脱臭効果で臭いもないうえ、使用後のおがくずは有機肥料として活用できる循環型が特徴だ。
 年間200〜300件の受注があり、これまでに旭川市旭山動物園、大雪山系黒岳、知床半島、富士山、ベトナムの世界遺産ハロン湾など国内外に設置された。 観光地やイベント会場、作業現場のほか、東日本大震災の被災地でも活躍した。下水道がないアジアや欧州、アフリカ、中南米などの国からも視察が相次いでいる。
 同社はバイオトイレとともに、生活雑排水を木炭を利用して浄化する装置も開発。橘井敏弘社長は「公共の下水道は、設置や管理に多額の費用がかかる。 バイオトイレと浄化装置を組み合わせることで、下水道不要の生活環境が可能になる」と話している。

バイオトイレがふるさと納税返礼品に
インド企業が視察 し尿処理問題に解決に期待

北海道経済 2019.8月号

 正和電工のバイオトイレに内外で注目が集まっている。 旭川市がふるさと納税の返礼品に指定したのに続き、インドからは有力企業の経営者が視察に訪れた。 環境保護の機運の高まりを追い風に普及に弾みがつきそうだ。

 バイオトイレはおがくずや微生物の力でし尿を分解する性能を備えたトイレ。水洗トイレのような大規模な下水道施設や処理施設を必要としないのが最大の特徴だ。
 そのバイオトイレのうち、段ボールや「プラ段」(プラスチック製の段ボール)を使った簡易型がこのほど旭川市のふるさと納税返礼品に指定された。 ふるさと納税については、当初の趣旨に立ち返って納付先自治体との結びつきが強いものに返礼品を限定するよう政府が指導しているが、製造工場や協力工場の多くが東旭川の工業団地内にあるバイオトイレは「地元の特産品」の一つだ。
 簡易型のバイオトイレは3万円台と比較的安価で、分解を促進するために必要なかくはんをスコップで行うため、電力も不要。 主に災害時に停電・断水した避難先で使用することを想定しており、すでに東京などから備蓄用に注文が寄せられている。 プライバシーを守るパーティション(衝立)も用意されている。
 全国各地、海外から視察に訪れる企業などの関係者も多い。 6月の視察は21日までで道内のほか東京、埼玉、神奈川、そして台湾などから合計26件に達した。
 大型商談につながりそうなのがインドからの引き合い。 4月に橘井社長らがインドを視察したのに続いて、6月20日からインドのゴアに本拠を置くコンクリート関連企業、アルコン社のコウント会長ら5人が、仲介した日本の商社の関係者とともに正和電工を訪れた。
 資産家のコウント会長はし尿処理、農業、生ごみ対策などを通じてインド社会に貢献したいと考えており、大規模なインフラ整備の困難なインド農村部でのバイオトイレ導入に関心を寄せている。
 バイオトイレの優れた分解能力を活かして開発されたのが、駆除エゾシカが農業や林業に被害を与えていることから、全道的な規模で駆除が行われているものの、シカ肉の処理施設や需要が十分でないため、その処理が問題となっている。 エゾシカ分解処理装置は丸ごとエゾシカを投入してから2週間後には骨だけにすることができ、道内の自治体などが注目している。従来のCK600型に続いて、小規模で導入が可能なCK330型も開発中。
 正和電工がこの装置が農林水産省の「鳥獣被害防止総合対策交付金」の対象になるかどうか問い合わせたところ、農水省からは焼却・減容化に役立つことから対象になるとの回答があった。

「駆除シカの分解処理装置」開発

クォリティ 2019・5月号

“バイオトイレ”技術を応用
 道によると、北海道では1990年代以降、エゾシカの生息数の増加による農林被害が深刻な社会問題となっている。 国の交付金等を活用し捕獲活動や侵入防止柵の整備など、総合的な対策により推定生息数は減少に転じているとは言うものの、まだまだ予断を許さない状況だ。
 そんななか、水を使わず、オガクズに含まれる微生物だけでふん尿処理ができる「バイオトイレ」を製造・販売する正和電工は、この技術を応用した「駆除シカの分解処理装置」を新開発し、話題を呼んでいる。
 同装置の外装はオールステンレス製で、処理層とスクリューはステンレスと鉄製が用意。 幅はおよそ1200ミリ×高さ1400ミリ×長さ7200ミリの直方体で、重量は約4トン。内部の発酵槽には、直径1100ミリほどの鋼製スクリューが取り付けられている。
 処理手順は、発酵槽にオガクズを入れ、シャワーでオガクズの水分を調整後、シリコンラバーヒーターで発酵槽を60℃に加温し、死骸を投入する。 発酵槽内のスクリューが1時間ごとに正回転、反回転を繰り返し、死骸とオガクズを撹拌させることで、好気性発酵分解の促進環境を作り出し有機物分解を行う。 残った大きな骨は骨専用破砕機で粉砕し、一般廃棄物として処理する。
 佐藤仁俊技術部長は、「使い方やメンテナンスが比較的容易なのが特長です。約2週間ほどで駆除動物はオガクズのなかで消滅します」と話す。
 福井県大野市では、全国に先駆けて同装置2台と骨専用破砕機1台を導入した。
 これまでシカやイノシシ、カラスなどの有害鳥獣の処理方法は、埋めるか燃やすかの2通り。 有害駆除獣が増加すると多額の焼却処理費が必要のほか、埋設についても場所の確保や重機を用いた掘削作業など、時間と労力がかかっていたというのが実情だ。
 橘井敏弘社長は、「ありがたいことに、早くも評判を聞きつけた周辺の自治体や企業などからの引き合いが来ています。 道内でもこうした懸案を解決できるよう、豊富な経験と実績に裏打ちされた商品力で尽力していきたい」と意気込む。

駆除動物の微生物分解装置正和電工が実用化

日刊工業新聞 2019年4月2日

自治体などに販売
 正和電工は駆除したシカなど野生動物の死骸を分解する処理装置を実用化した。 死骸をおがくずの入った処理装置に入れると、約2週間で太い骨だけ残して分解する。 すでに福井県大野市が2台、宮城県村田町が1台を導入した。駆除動物の処理に悩む自治体などに販売していく。
 分解処理装置は同社が販売しているバイオトイレの技術を活用して開発した。おがくずに含まれている微生物が動物の死骸を分解する。 大きさは幅720センチ×奥行き123センチ×高さ164.5センチメートル。消費税抜きの価格は1980万円。 6月初旬に幅を半分にした処理装置が完成する予定。設置スペースを確保しやすくなる。価格は約1200万円を見込む。
 同社は分解装置の開発にあたり、2017年に中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋と福井県大野市と共同でイノシシの死骸で実証実験した。 シカであれば1カ月で約35頭、焼却施設と比べて約4分の1のコストで処理できると試算した。
 野生動物による農作物被害が深刻化し、対策の一つとして駆除が行われている。死骸の処分は主に埋設と焼却だが、埋設場所の確保や焼却コストが課題となっている。

友好都市、中国・ハルビン市から環境視察団

あさひかわ新聞 2019年3月12日

正和電工とアンビエンテ丸大を訪問
 旭川市友好都市の中国・ハルビン市から環境保全視察団の研究者ら5人が6日、旭川市内の企業2社を訪れた。
 来旭したのは、ハルビン市人民政府生態環境局の曹偉民団長ほか4人。バイオトイレを製作・販売している正和電工と、廃棄物処理業のアンビエンテ丸大の2社を訪問した。
受け入れ窓口となった市観光スポーツ交流部都市交流課の担当者は、「視察団に水や土壌の専門家もいたため、汚物処理に水を使わず、水汚染の懸念もないバイオトイレを扱う正和電工と、食物残さから堆肥づくりにも取り組んでいるアンビエンテ丸大を選び、案内しました」と説明する。
 視察団はバイオトイレを設置している旭山動物園を視察した後、正和電工を訪れ、橘井社長からバイオトイレの仕組みや、JICA(国際協力機構)の事業の一環として取り組んだベトナムの世界遺産・ハロン湾に設置したバイオトイレの成果について説明を受けた。
 研究員からは「使用するおがくずに汚物を分解する菌を入れる必要があるのか」「トイレットペーパーも一緒に入れていいのか」「中国にも似たような機器があるが、うまくいっていない」などの質問や意見が出された。
 市担当者によると、ハルビン市からは農業や教育関係者による視察の要望も届いているという。来年は旭川市とハルビン市が友好都市提携を締結して25年の節目の年。両市の交流は一層盛んになりそうだ。

下水道管敷かず悪臭と水質改善

北海道新聞 2019年3月8日

バイオトイレをベトナムへ
 「トイレの臭いがしないなんてありえない」「だまそうとしてもだめですよ」
 正和電工の橘井社長がベトナム北部のハロン湾近郊でバイオトイレ普及のために説明会を開いたときのこと。橘井社長は、地元の人たちの疑問に、にこにこしながら耳を傾けた。
 ハロン湾は彫刻のような奇岩や島が点在する景勝地で、世界自然遺産に登録されている。外国人観光客の増加に伴い周辺の町が発展し、生活排水が大量に湾内に流れこんでいる。
 改善のためには一般的に下水道の整備が求められるが、下水道管を敷設して浄化施設を建設するには膨大な時間と労力、多額の資金が必要となる。流す水の確保も課題。トイレの問題は後手に回り、住民は悪臭に耐え続け、水質悪化のため健康もむしばまれる。橘井さんが開発したバイオトイレは、水も下水道もいらない。便槽内におがくずを入れて排せつ物を処理する。スクリューでかき混ぜ、ヒーターで暖めれば、し尿の90%を占める水分が蒸発し、残りの有機物はおがくずの隙間に生息している無数の微生物群が分解してくれる。脱臭性を備えているため臭いもしない。「ベトナムで実際に設置してみると、驚きと歓声があがった」と橘井さん。
 バイオトイレとともに台所や風呂の雑排水用に木炭を利用した浄化装置も製品化し、2013年から昨年まで外務省や国際協力機構(JICA)の委託を受けて東京のコンサルタント会社と協力し、ハロン湾での普及を進めてきた。これまでに観光船や学校、一般家庭にバイオトイレ27台、浄化装置18台を設置した。

 橘井さんがバイオトイレに着目したのは、自分の病気がきっかけだった。25年ほど前、がんで胃の5分の4を切除したら、水道の水がまずくて飲めなくなった。世間が当たり前と思っていた水洗トイレと下水道のシステムに疑いの目を向け、長野のメーカーが作っていたバイオトイレの原型に行きついた。
 「きれいな水を、ふん尿を流すために浪費しても良いものだろうか」。疑問を胸に、倒産したメーカーから意匠権を買い取って改良を重ね、下水道に頼らなくても済む製品を次々と開発。工夫と努力は特許権16本、意匠権31本の知的財産権に結実した。
国連はSDGs(持続可能な開発目標)の一つに「安全な水とトイレへのアクセス」を挙げている。世界の人口の3分の1近い23億人がまともなトイレを使えず、9億人近くが野外で用を足す。子どもたちが下痢で命を落とすのは1日800人以上。トイレは、人類にとって水と衛生にかかわる喫緊の課題だ。

 それだけにとどまらず、食糧の問題にも関係すると橘井さんはいう。排せつ物を分けておがくずに混ぜたバイオトイレは発酵後に優れた有機肥料に生まれ変わり、土づくりにつながる。下水道だとふん尿以外のものも入り込み、汚泥に重金属が含まれて焼却処分されることがあり、循環型社会は絶たれてしまう。
70億人を超す人類は、今世紀中ごろに100億人を突破すると予測されている。「水を汚さず、飢えず、健やかに暮らしていく方策を求めていきたい」。橘井さんは未来を見つめる。

駆除動物おがくずで分解

日本経済新聞 2019年2月22日

正和電工が装置開発
 バイオトイレ開発の正和電工は駆除したエゾシカなどの動物を分解処理する装置を開発した。動物の死骸を投入すれば、おがくずで約2週間かけて分解する。道内外の自治体に売り込む。
 し尿をおがくずで分解する同社のバイオトイレの特許技術を活用。福井県大野市がこのほど、装置2台と骨の破砕機1台を購入し、稼働させた。農作物被害が深刻だったイノシシやシカの処理に活用している。
 装置は幅が7メートル、奥行きと高さが1.2〜1.5メートル。死骸を投入すると刃で切断した後、おがくずとともにかきまぜて分解する。死骸は約2週間で消滅し、リンや窒素などを含んだおがくずと骨が残る仕組みだ。おがくずは産業廃棄物として処理する。
 1カ月の処理能力は35頭で、ハクビシンなどの小動物は骨も分解できる。価格は約1,980万円で、骨の破砕機は別売りで360万円。今後は農作物被害に悩む自治体や農業協同組合などに売り込む。
  駆除した動物はこれまで小さく切断した後、埋めたり焼却したりしており、手間がかかっていた。

水は要らない

北海道新聞2019年2月14日

「水頼みには限界」方策探る
 5人家族が水洗トイレで1日に流す水の量は240リットル。家庭の浴槽1杯分になる。
 「その水を毎日トイレから汚水管にじゃぶじゃぶ流している」。バイオトイレの開発・販売を手がける正和電工の橘井社長にこんな話を聞いた。
 米国の特許も取ったバイオトイレは、水が一切不要だ。し尿は便槽のおがくずに染みこませて水分を蒸発させ、微生物で分解。大腸菌は熱で死滅させる。
 「困り事を解決するのが発明」と旭川発明協会会長も務める人は言う。東日本大震災後は、下水道施設が破壊された被災地向けに3万円台のバイオトイレを開発。台所や風呂から出る生活雑排水を木炭で浄化する装置も生み出した。
 下水道に頼らず、環境も汚さない。橘井さんは「人類が求める処理方法」だと考えている。
 日本ユニセフ協会によると、世界の人口の3分の1近い23億人がまともなトイレを使えず、9億人近くが野外で用を足す。そして1日800人以上の子供たちが下痢性疾患で命を落としている。
 「安全な水とトイレを世界中に」は国連が採択した持続可能な開発目標(SDGs)の一つだが、下水道の完成には多くの時間と莫大な費用がかかる。流す水の確保も難しく、すぐには命を救えない。水を制してビジネスを制しようとする利権絡みの風潮に拍車をかける。
 「人間という動物が異常繁殖して、水環境を汚してきたのではないのか」。橘井さんは憂える。水の要らない技術が地球を救うかもしれない。

普通のオガクズで分解できるバイオトイレ『Bio-Lux』が話題

工業技術新聞1月20日

 正和電工は、昨年の11月20日〜22日まで東京ビッグサイトで開催された「トイレ産業展」でバイオトイレ「Bio-Lux」(バイオラックス)を出展し、好評を博した。
 同社の「Bio-Lux」は、従来の分解型トイレ製品とは一線を画す画期的な機能を有するバイオトイレとなっている。
  最大の特長は、従来製品では排泄物の分解に用いられていた専用のオガクズや菌(微生物)は不要で、一般の普通のオガクズで分解できることにある。
 これは排泄物や生ゴミの成分のほとんどは水分であるが、Bio-Luxはこの水分をオガクズに保水させ、加熱し、スクリューで撹拌・蒸発させるというメカニズムで分解させるためである。
 水分は臭いを発生させることなく蒸発。残った10%の固形物は微生物分解し、発散させる。
 排泄物に含まれる腸内細菌と自然界に生息する微生物の働きにより、水と二酸化炭素に分解処理するので特別な菌は不要。また、排泄物中の蒸発も分解されない無機成分(窒素、リン酸、カリウムなど)は残さとして残り、粉状態でオガクズに吸着する。
 オガクズは年に2〜3回の目安で交換。使用後のオガクズは理想的な有機肥料として利用できる。
 こうしたメカニズムで分解を行うBio-Luxは水を利用しないことも大きな特長となっている。
 水を必要としないため、下水施設および汲み取りが不要。移動も可能なことから場所を選ばず設置できる。
 しかも、無臭で衛生的などトイレ設備の悩みを一気に解決したバイオトイレとなっている。
 このように優れた機能を数多く有するBio-Luxは、国土交通省の新技術に認定(NETIS登録)されている他、「ものづくり日本大賞優秀賞」(経済産業大臣表彰)、「優秀環境装置表彰」(日本産業機械工業会会長賞)、「林野庁長官賞」(日本木材総合情報センター)、「環境大臣賞」(日立環境財団主催環境省・優秀賞)など数多くの賞を受賞している。
 Bio-Luxは、屋外はもちろん災害用、介護用などあらゆるシーンで利用できる様、数タイプがラインナップされている。
 特に屋内用については、国が「下水直処理区域の建物内に水洗以外の仮設トイレを設置すること」を認めた見解を示したことから導入が活発化し、豊富な導入実績を誇っている。

札幌商工会議所の「ものづくりスペシャリスト」表彰

北海道経済2019年2月号

正和電工“バイオトイレ女性探偵団”
 水を使わず、おがくずを活用し環境にやさしいバイオトイレの製造販売を手がける正和電工。多数の特許を取得し積極果敢にビジネス展開を試みる元気企業としても知られるが、社内には「バイオトイレ女性探偵団」なるチームも編成。“女性が快適に使える仮設バイオトイレ”の開発 情熱を燃やしており、その取り組みが高く評価され、このほど札幌商工会議所から「ものづくりスペシャリスト表彰」の知的財産部門で優秀賞を受けた。
 同社で開発したバイオトイレ「バイオラックス」は、「トイレ自体が汚物を処理するトイレ」。おがくずを活用して「し尿」を完結処理し、おがくずの脱臭効果で無臭なことも主な特徴の一つ。とりわけ仮設用は好評で災害時のトイレ対策としても、注目を浴びている。そんな中、女性探偵団が女性目線を活かして開発したのが、女性用の仮設バイオトイレ「KKL型」。「きれい」で「快適」な「レディ(女性)のお部屋」をコンセプトに2015年12月、意匠権を取得したもので、これらの頭文字をとりネーミング。
 女性探偵団のメンバーは「4人いるので、いろんな意見を出し合いアイデアを反映させた」。建設業関連を中心に全国各地から引き合いが来ているという。

流さず、臭わず、バイオトイレ

朝日新聞2019年1月7日

「水頼みには限界」方策探る
 水を流さなくていいトイレがある。正和電工が売り出す「バイオトイレ」だ。20年ほど前から、橘井社長が開発を重ねてきた。
 きっかけは母の介護だった。病院に見舞いに行った時、母が気まずそうに、おまるを隠した。「部屋ににおいがしないトイレがあればいいのに」と思った。
 使ったのはおがくずだ。し尿の9割は水分で、1割が有機物。わずかに無機物も含まれる。おがくずの中で水分を蒸発させれば9割が消滅し、有機物もほとんど微生物に分解されるという。
 排便後、スイッチを入れると鉄製のスクリューが回転し、おがくずと排泄物を混ぜる。同時に温度を約50度に保つヒーターが作動し、大腸菌を死滅させる。においの元も消滅、分解されるため、水洗トイレより臭わない。残る無機物を含むおがくずは肥料になる。
 完成第1号のトイレはソファ型にした。普通のソファに見えるが、座面をめくれば便器が現れる。20年ほど使っても、においはしない。

 この技術を応用して、現在までに約40種類のトイレを開発してきた。現在、年に200〜300件の発注が国内外からある。設置場所は知床や富士山から、ベトナムの世界遺産ハロン湾まで様々。災害時に避難所で使える個人用トイレも作った。大雪山系黒岳に設置されたトイレは無電源式で、自転車のペダルをこいで、おがくずを混ぜる。
 「公共の水道は課題が多すぎる」と橘井社長。「水道を作るのは時間も、水もお金もかかりすぎる。大地にも限界があるので、水洗トイレを続けるのには限界がある」と話す。
これまで、アジアやアフリカだけでなく、ヨーロッパや中南米など世界中から、約50カ国の人たちが見学にきた。橘井社長は「日本より、世界はもっと早くトイレの問題を意識している」と感じている。「これから、必ず水のいらないトイレが必要になる。人類が求めるトイレを作っていきたい」