有機物リサイクルシステムで持続可能な社会を
正和電工株式会社
自然の力で分解できない大量の糞尿は土壌汚染、そして環境破壊へとつながります。正和電工のバイオトイレシリーズはこうした問題の解決に取り組みます。 バイオトイレBio-Luxイメージ バイオトイレBio-Lux国土交通省認定・新技術NETIS No.HK040017-A
   
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友好都市、中国・ハルビン市から環境視察団

あさひかわ新聞 2019年3月12日

正和電工とアンビエンテ丸大を訪問
 旭川市友好都市の中国・ハルビン市から環境保全視察団の研究者ら5人が6日、旭川市内の企業2社を訪れた。
 来旭したのは、ハルビン市人民政府生態環境局の曹偉民団長ほか4人。バイオトイレを製作・販売している正和電工と、廃棄物処理業のアンビエンテ丸大の2社を訪問した。
受け入れ窓口となった市観光スポーツ交流部都市交流課の担当者は、「視察団に水や土壌の専門家もいたため、汚物処理に水を使わず、水汚染の懸念もないバイオトイレを扱う正和電工と、食物残さから堆肥づくりにも取り組んでいるアンビエンテ丸大を選び、案内しました」と説明する。
 視察団はバイオトイレを設置している旭山動物園を視察した後、正和電工を訪れ、橘井社長からバイオトイレの仕組みや、JICA(国際協力機構)の事業の一環として取り組んだベトナムの世界遺産・ハロン湾に設置したバイオトイレの成果について説明を受けた。
 研究員からは「使用するおがくずに汚物を分解する菌を入れる必要があるのか」「トイレットペーパーも一緒に入れていいのか」「中国にも似たような機器があるが、うまくいっていない」などの質問や意見が出された。
 市担当者によると、ハルビン市からは農業や教育関係者による視察の要望も届いているという。来年は旭川市とハルビン市が友好都市提携を締結して25年の節目の年。両市の交流は一層盛んになりそうだ。

下水道管敷かず悪臭と水質改善

北海道新聞 2019年3月8日

バイオトイレをベトナムへ
 「トイレの臭いがしないなんてありえない」「だまそうとしてもだめですよ」
 正和電工の橘井社長がベトナム北部のハロン湾近郊でバイオトイレ普及のために説明会を開いたときのこと。橘井社長は、地元の人たちの疑問に、にこにこしながら耳を傾けた。
 ハロン湾は彫刻のような奇岩や島が点在する景勝地で、世界自然遺産に登録されている。外国人観光客の増加に伴い周辺の町が発展し、生活排水が大量に湾内に流れこんでいる。
 改善のためには一般的に下水道の整備が求められるが、下水道管を敷設して浄化施設を建設するには膨大な時間と労力、多額の資金が必要となる。流す水の確保も課題。トイレの問題は後手に回り、住民は悪臭に耐え続け、水質悪化のため健康もむしばまれる。橘井さんが開発したバイオトイレは、水も下水道もいらない。便槽内におがくずを入れて排せつ物を処理する。スクリューでかき混ぜ、ヒーターで暖めれば、し尿の90%を占める水分が蒸発し、残りの有機物はおがくずの隙間に生息している無数の微生物群が分解してくれる。脱臭性を備えているため臭いもしない。「ベトナムで実際に設置してみると、驚きと歓声があがった」と橘井さん。
 バイオトイレとともに台所や風呂の雑排水用に木炭を利用した浄化装置も製品化し、2013年から昨年まで外務省や国際協力機構(JICA)の委託を受けて東京のコンサルタント会社と協力し、ハロン湾での普及を進めてきた。これまでに観光船や学校、一般家庭にバイオトイレ27台、浄化装置18台を設置した。

 橘井さんがバイオトイレに着目したのは、自分の病気がきっかけだった。25年ほど前、がんで胃の5分の4を切除したら、水道の水がまずくて飲めなくなった。世間が当たり前と思っていた水洗トイレと下水道のシステムに疑いの目を向け、長野のメーカーが作っていたバイオトイレの原型に行きついた。
 「きれいな水を、ふん尿を流すために浪費しても良いものだろうか」。疑問を胸に、倒産したメーカーから意匠権を買い取って改良を重ね、下水道に頼らなくても済む製品を次々と開発。工夫と努力は特許権16本、意匠権31本の知的財産権に結実した。
国連はSDGs(持続可能な開発目標)の一つに「安全な水とトイレへのアクセス」を挙げている。世界の人口の3分の1近い23億人がまともなトイレを使えず、9億人近くが野外で用を足す。子どもたちが下痢で命を落とすのは1日800人以上。トイレは、人類にとって水と衛生にかかわる喫緊の課題だ。

 それだけにとどまらず、食糧の問題にも関係すると橘井さんはいう。排せつ物を分けておがくずに混ぜたバイオトイレは発酵後に優れた有機肥料に生まれ変わり、土づくりにつながる。下水道だとふん尿以外のものも入り込み、汚泥に重金属が含まれて焼却処分されることがあり、循環型社会は絶たれてしまう。
70億人を超す人類は、今世紀中ごろに100億人を突破すると予測されている。「水を汚さず、飢えず、健やかに暮らしていく方策を求めていきたい」。橘井さんは未来を見つめる。

駆除動物おがくずで分解

日本経済新聞 2019年2月22日

正和電工が装置開発
 バイオトイレ開発の正和電工は駆除したエゾシカなどの動物を分解処理する装置を開発した。動物の死骸を投入すれば、おがくずで約2週間かけて分解する。道内外の自治体に売り込む。
 し尿をおがくずで分解する同社のバイオトイレの特許技術を活用。福井県大野市がこのほど、装置2台と骨の破砕機1台を購入し、稼働させた。農作物被害が深刻だったイノシシやシカの処理に活用している。
 装置は幅が7メートル、奥行きと高さが1.2〜1.5メートル。死骸を投入すると刃で切断した後、おがくずとともにかきまぜて分解する。死骸は約2週間で消滅し、リンや窒素などを含んだおがくずと骨が残る仕組みだ。おがくずは産業廃棄物として処理する。
 1カ月の処理能力は35頭で、ハクビシンなどの小動物は骨も分解できる。価格は約1,980万円で、骨の破砕機は別売りで360万円。今後は農作物被害に悩む自治体や農業協同組合などに売り込む。
  駆除した動物はこれまで小さく切断した後、埋めたり焼却したりしており、手間がかかっていた。

水は要らない

北海道新聞2019年2月14日

「水頼みには限界」方策探る
 5人家族が水洗トイレで1日に流す水の量は240リットル。家庭の浴槽1杯分になる。
 「その水を毎日トイレから汚水管にじゃぶじゃぶ流している」。バイオトイレの開発・販売を手がける正和電工の橘井社長にこんな話を聞いた。
 米国の特許も取ったバイオトイレは、水が一切不要だ。し尿は便槽のおがくずに染みこませて水分を蒸発させ、微生物で分解。大腸菌は熱で死滅させる。
 「困り事を解決するのが発明」と旭川発明協会会長も務める人は言う。東日本大震災後は、下水道施設が破壊された被災地向けに3万円台のバイオトイレを開発。台所や風呂から出る生活雑排水を木炭で浄化する装置も生み出した。
 下水道に頼らず、環境も汚さない。橘井さんは「人類が求める処理方法」だと考えている。
 日本ユニセフ協会によると、世界の人口の3分の1近い23億人がまともなトイレを使えず、9億人近くが野外で用を足す。そして1日800人以上の子供たちが下痢性疾患で命を落としている。
 「安全な水とトイレを世界中に」は国連が採択した持続可能な開発目標(SDGs)の一つだが、下水道の完成には多くの時間と莫大な費用がかかる。流す水の確保も難しく、すぐには命を救えない。水を制してビジネスを制しようとする利権絡みの風潮に拍車をかける。
 「人間という動物が異常繁殖して、水環境を汚してきたのではないのか」。橘井さんは憂える。水の要らない技術が地球を救うかもしれない。

普通のオガクズで分解できるバイオトイレ『Bio-Lux』が話題

工業技術新聞1月20日

 正和電工は、昨年の11月20日〜22日まで東京ビッグサイトで開催された「トイレ産業展」でバイオトイレ「Bio-Lux」(バイオラックス)を出展し、好評を博した。
 同社の「Bio-Lux」は、従来の分解型トイレ製品とは一線を画す画期的な機能を有するバイオトイレとなっている。
  最大の特長は、従来製品では排泄物の分解に用いられていた専用のオガクズや菌(微生物)は不要で、一般の普通のオガクズで分解できることにある。
 これは排泄物や生ゴミの成分のほとんどは水分であるが、Bio-Luxはこの水分をオガクズに保水させ、加熱し、スクリューで撹拌・蒸発させるというメカニズムで分解させるためである。
 水分は臭いを発生させることなく蒸発。残った10%の固形物は微生物分解し、発散させる。
 排泄物に含まれる腸内細菌と自然界に生息する微生物の働きにより、水と二酸化炭素に分解処理するので特別な菌は不要。また、排泄物中の蒸発も分解されない無機成分(窒素、リン酸、カリウムなど)は残さとして残り、粉状態でオガクズに吸着する。
 オガクズは年に2〜3回の目安で交換。使用後のオガクズは理想的な有機肥料として利用できる。
 こうしたメカニズムで分解を行うBio-Luxは水を利用しないことも大きな特長となっている。
 水を必要としないため、下水施設および汲み取りが不要。移動も可能なことから場所を選ばず設置できる。
 しかも、無臭で衛生的などトイレ設備の悩みを一気に解決したバイオトイレとなっている。
 このように優れた機能を数多く有するBio-Luxは、国土交通省の新技術に認定(NETIS登録)されている他、「ものづくり日本大賞優秀賞」(経済産業大臣表彰)、「優秀環境装置表彰」(日本産業機械工業会会長賞)、「林野庁長官賞」(日本木材総合情報センター)、「環境大臣賞」(日立環境財団主催環境省・優秀賞)など数多くの賞を受賞している。
 Bio-Luxは、屋外はもちろん災害用、介護用などあらゆるシーンで利用できる様、数タイプがラインナップされている。
 特に屋内用については、国が「下水直処理区域の建物内に水洗以外の仮設トイレを設置すること」を認めた見解を示したことから導入が活発化し、豊富な導入実績を誇っている。

札幌商工会議所の「ものづくりスペシャリスト」表彰

北海道経済2019年2月号

正和電工“バイオトイレ女性探偵団”
 水を使わず、おがくずを活用し環境にやさしいバイオトイレの製造販売を手がける正和電工。多数の特許を取得し積極果敢にビジネス展開を試みる元気企業としても知られるが、社内には「バイオトイレ女性探偵団」なるチームも編成。“女性が快適に使える仮設バイオトイレ”の開発 情熱を燃やしており、その取り組みが高く評価され、このほど札幌商工会議所から「ものづくりスペシャリスト表彰」の知的財産部門で優秀賞を受けた。
 同社で開発したバイオトイレ「バイオラックス」は、「トイレ自体が汚物を処理するトイレ」。おがくずを活用して「し尿」を完結処理し、おがくずの脱臭効果で無臭なことも主な特徴の一つ。とりわけ仮設用は好評で災害時のトイレ対策としても、注目を浴びている。そんな中、女性探偵団が女性目線を活かして開発したのが、女性用の仮設バイオトイレ「KKL型」。「きれい」で「快適」な「レディ(女性)のお部屋」をコンセプトに2015年12月、意匠権を取得したもので、これらの頭文字をとりネーミング。
 女性探偵団のメンバーは「4人いるので、いろんな意見を出し合いアイデアを反映させた」。建設業関連を中心に全国各地から引き合いが来ているという。

流さず、臭わず、バイオトイレ

朝日新聞2019年1月7日

「水頼みには限界」方策探る
 水を流さなくていいトイレがある。正和電工が売り出す「バイオトイレ」だ。20年ほど前から、橘井社長が開発を重ねてきた。
 きっかけは母の介護だった。病院に見舞いに行った時、母が気まずそうに、おまるを隠した。「部屋ににおいがしないトイレがあればいいのに」と思った。
 使ったのはおがくずだ。し尿の9割は水分で、1割が有機物。わずかに無機物も含まれる。おがくずの中で水分を蒸発させれば9割が消滅し、有機物もほとんど微生物に分解されるという。
 排便後、スイッチを入れると鉄製のスクリューが回転し、おがくずと排泄物を混ぜる。同時に温度を約50度に保つヒーターが作動し、大腸菌を死滅させる。においの元も消滅、分解されるため、水洗トイレより臭わない。残る無機物を含むおがくずは肥料になる。
 完成第1号のトイレはソファ型にした。普通のソファに見えるが、座面をめくれば便器が現れる。20年ほど使っても、においはしない。

 この技術を応用して、現在までに約40種類のトイレを開発してきた。現在、年に200〜300件の発注が国内外からある。設置場所は知床や富士山から、ベトナムの世界遺産ハロン湾まで様々。災害時に避難所で使える個人用トイレも作った。大雪山系黒岳に設置されたトイレは無電源式で、自転車のペダルをこいで、おがくずを混ぜる。
 「公共の水道は課題が多すぎる」と橘井社長。「水道を作るのは時間も、水もお金もかかりすぎる。大地にも限界があるので、水洗トイレを続けるのには限界がある」と話す。
これまで、アジアやアフリカだけでなく、ヨーロッパや中南米など世界中から、約50カ国の人たちが見学にきた。橘井社長は「日本より、世界はもっと早くトイレの問題を意識している」と感じている。「これから、必ず水のいらないトイレが必要になる。人類が求めるトイレを作っていきたい」